お遍路忘備録

お遍路で気がついた事、意外な事など

立場の違い

 以前にあるお寺で別のお寺の悪い噂みたいなのを聞かされた。へーそうなんですか、気をつけますみたいに返したけれど、実際にそのお寺にお参りしてみると、すごく立派な大きなお寺で、どうみても妬みとしか思えない・・なんて考えたけれど、実際はもっと複雑な事情があったらしい。お寺の世界にも、いろいろとトラブルがあるということらしいのだけど、参拝者には関係の無いところでやってほしいものだなと思った。

 悪い噂というのは、納経所が17時を待たずに閉まるということなのだけど、また別のお寺でお勤めしている人が言うには、朱印をしまうにも作法があるから、いろいろ大変なんですよとのことでした。

 さらにネットに書いてある事として、そのとっとと閉まる納経所というのは、実はその悪い噂を流している寺自身が行なっていたことだったそうだ。自分たちがやっていた事を、あたかも近隣の寺がやっていたかのように装っていたことになる・・なんなんだろう、一体。

 88箇所になっているお寺は、なるべく同じ質のサービスを提供すべく、寺が集まって情報交換などをする集まりがあるらしいのだが、その悪い噂の寺は一時期その集まりを抜け、独自に決めたサービス内容(納経所の営業時間の短縮)を行い、他の寺から是正するようにと再三に渡って勧告を受けていたらしい。で、その寺の集まりでも、サービスの提供が一定でないために、参拝者が不利益を被っているとして、別の寺にその寺の分の納経所を設け、こちらで納経して下さいと参拝者に呼びかけていたらしい。

 お金の絡むことでもあるため、トラブルが長引いたみたい。要するに「お金」の問題ということらしい。お寺の集まりにしても「会費」があるそうだし、参拝者が払う納経代も馬鹿にならない収入源だ。しかし、毎日誰かを納経所に経たせておくのも、働き手の問題から難しい場合もあり、とっとと閉めてしまいたいと思う気持ちもわからないではないかも。冬なんかは寒いし、夏なんかは暑いし。平日なんかは、参拝者がほとんど来ない時間帯もあるのだろうしね。